冬図鑑「スキー

スキー.jpgウインタースポーツの代表のひとつであるスキーは、もともと狩人が雪山を移動するための手段として誕生している。スポーツとしてのスキーは、19世紀の中ごろに、ノルウェーのテレマルク地方で進化したといわれている。「アルペン」「クロスカントリー」「ジャンプ」といった現在のスキー競技の原型は、このテレマルク地方で生まれたというわけだ。スキーのジャンプ競技では、前後に足を広げて腰を落として着地することが安定した美しい着地とされる。このスタイルを「テレマーク」と呼ぶが、もちろんテレマルクの地名に由来するものだ。雪の降る地方では、体育の授業にスキーをとりいれている小中学校も多い。スキーが日本に伝来したのは、明治時代にさかのぼる。オーストリア陸軍のレルヒ少佐が、新潟県中頚城郡高田町(現在の上越市)の陸軍第13師団歩兵第58連隊の堀内文次郎連隊長たちに、スキーの技術を伝授したと伝えられている。この日が1911年(明治44年)1月12日だったことから「1月12日はスキーの日」とされている。スキー人口は1993年の1860万人をピークに減少しているようだが、それでも年間800万人ほどの人たちがスキー場を訪れる。ただし、この数字にはスノボの愛好者もふくまれている。スキーというと、北海道や東北地方、あるいは北陸地方をイメージするかもしれないが、じつは、関西にも、中国地方にも、四国にも、九州にもある(さすがに沖縄にはないようだ)。