冬図鑑「冬の星座

冬の星座.jpg天空にある星座の数は88、そして、季節や時間によって星座の見え方が変わることは、理科の時間に習ったとおりだ。都会に限らず、星が見えなくなっている昨今だが、大都会を離れ、冬の晴れた夜空を見上げると、まだまだ星が瞬くようすが見える。そんな冬の代表的な星座といえば、やはりオリオン座だろう。ちょっと変形した長方形の四つの頂点と、その、ほぼ中央部に並ぶ三つの星。たとえていえば砂時計のような形にも見える。こいぬ座のプロキオン、おおいぬ座のシリウスとともに「冬の大三角」をつくるベテルギウスを擁する星座だ。宮沢賢治の「星めぐりの歌」にも「オリオン」が登場するから、子どもの頃に歌った人もいらっしゃるにちがいない。ギリシア神話によれば、「海の神ポセイドンの子で、たしかに優れた漁師だったベテルギウスだったが『倒せない獲物はない』と豪語したことから、サソリの毒針で刺し殺され、サソリとともに天にあげられた」とされている。ちなみに、夏の代表的な星座がさそり座、冬のオリオン座は、お互いに同じ季節を避けて逃げるように見えなくなる。