冬図鑑「お年玉」
お年玉は、もともと神様へのお供え物だった。お年玉の「とし」は、もちろん新年のことで、「たま」は魂のこと。新年を司る神様にお供え物をし、神様の霊が宿ったところで、それをいただき、一年を無事に暮らそうとした風習がお年玉のルーツだ。その後、時代がくだり、新年を祝う贈答品の総称が「お年玉」と呼ばれるようになった。もちろん、いまでは、お正月に大人から子どもたちに与えられるお小遣いがお年玉。ある調査によると、知り合いの子どものために用意するお年玉の相場は、小学校低学年が1000円から3000円、小学校高学年が3000円から5000円、中学生が5000円程度、高校生が1万円程度となっているらしい。一方、子どもたちがもらうお年玉の総額は、小学生の全学年の平均で、1万9000円程度だそうだ。長引く不況で、大人にとっては痛い出費だが、子どもからすれば楽しみ以外のなにものでもない。お年玉の使いみちもご時世を反映しているようで、7割が「貯金」だとか。その昔は、すぐに何かを買ってしまう子どもと、親に渡す子どもの二通りに分かれていたようだが、いまどきの子どもはしっかりしているのかもしれない。
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