富士山の噴火が生んだ地下

鳴沢氷穴(なるさわひょうけつ)

山梨県南都留郡鳴沢村8533

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鳴沢氷穴の誕生は、平安時代初期にまでさかのぼる。貞観6年(864年)、貞観大噴火という富士山の北西山麓での大規模な噴火が起きた。噴出した膨大な溶岩は徐々に冷えて固まり、溶岩内部の高熱なガスや、冷え切らなかった溶岩が抜け出したことで空洞が生まれた。そのひとつが鳴沢氷穴である。青木ヶ原樹海の東側に位置し、総延長は約153m。洞穴内には氷柱のほか、天井部分の溶岩鍾乳石が見られる。ユニークなのは、その形で、まるでアルファベットの「g」のような、あるいは数字の「8」のような形をしている。

つまり、入口から入り、氷穴内をぐるりとまわって出てくることができる。21mという高低差も手伝って、歩いているうちに、とても不思議な世界に迷い込んだような気になってくる。内部の気温が年間を通して約3度と低く氷におおわれていて、まさに氷穴という名にふさわしい洞窟になっている。春から秋口にかけて天然の氷注も鑑賞できる。およそ15分もあれば、ひとまわりできてしまうほどの氷穴だが、異空間で味わった感動は、氷穴を出てからも余韻として残り、しばらくのあいだは楽しめるはずだ。

住所:山梨県南都留郡鳴沢村8533

HP:鳴沢氷穴HPへ

TEL:0555-85-2301(鳴沢氷穴)

料金:大人(中学生以上)290 円、小人(小学生) 140円

営業時間:9:00~17:30(4月上旬~10月上旬)

休み:年中無休(1月中旬頃に臨時休あり)

アクセス:富士急行・河口湖駅からは路線バスで約30分 (氷穴バス停下車)

車:中央自動車道河口湖ICより20分

駐車場:有り

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