春便り 

春の歳時記「風薫る(かぜかおる)

初夏の青々と茂った樹木の間から吹く、さわやかな風には若葉の香りが含まれて、緑の香りを運ぶと見立てたのが風薫るです。夏の季語で、昔から4月の風は光り、5月の風は薫るともいいます。同じ言葉に薫風(くんぷう)、風の香(かぜのか)があります。最初の頃は花の香りを運んでくる春の風を指しましたが、若葉の初夏の風の意味になりました。