戦争当時の面影を残す地下陣地

旧海軍司令部壕(きゅうかいぐんしれいぶごう)

沖縄県豊見城市字豊見城236番地

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太平洋戦争では、沖縄が国内で唯一、民間人を巻き込んだ地上戦となった沖縄戦。その司令部壕が、いまに残る。昭和19年(1944年)、日本海軍設営隊によって掘られた司令部壕で、カマボコ型に掘りぬいた横穴をコンクリートと杭木で固めたもの。当時は約450mあった。通路がまるでアリの巣のような迷路のようになっている。敵の侵入を予想してのことか、あるいは地下壕に強度をもたせるためだろうか。壕内には、大田司令官の愛唱歌『大君の御はたのもとに死してこそ人と生まれし甲斐ぞありけり』が墨痕鮮やかに残る「司令官室」以下、幕僚が手榴弾で自決した時の破片の跡が当時のまま、

くっきりと残る「幕僚室」、会議の開かれた「作戦室」、兵士が休息した「士官室」「兵員室」などもある。だが、戦闘が激化したとき、兵士たちの多くは立ったままで睡眠をとるような状態だったという。ほかにも、暗号室や発電室などが設けられ、約4000名の兵士が収納され、最後に壕内に残っていた兵士たちは、手榴弾などにより自決し、壮絶な最期を遂げたと伝えられている。戦後、しばらく放置されていたものが、数回に渡る遺骨収集に、昭和45年(1970年)、司令官室を中心にその一 部の約300mが復元された。戦争の悲劇を後世に伝える貴重な地下壕といえるだろう。

住所:沖縄県豊見城市字豊見城236番地

HP:旧海軍司令部壕HPへ

TEL:098-850-4055

料金:大人 440円、小人 220円

営業時間:8:30~17:30(7月~9月)、8:30~17:00(10月~6月)

休み:年中無休

アクセス:ゆいレール(沖縄モノレール)旭橋駅から55・88・98番系統の路線バスで15分、宇栄原[うえばる]団地前下車、徒歩5分

車:那覇空港から15分

駐車場:有り

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