日本一の急勾配の秘境を行くトロッコ列車

大井川鐵道井川線(静岡県・川根本町~静岡市)
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「南アルプスあぷとライン」の愛称をもつ大井川鐵道井川線は、大人気のSL路線のさらに奥、静岡県の大井川の上流の渓谷の秘境をディーゼル機関車で、トンネル、橋、そしてカーブの多い中をゆっくりと走る。区間は千頭駅と終点の井川駅間の25.5kmを結び、途中14の駅があり、トンネルは61カ所、鉄橋55カ所を越えていく。国内では唯一の急勾配を登る「アプト式」の運行される区間もあり、車窓からは奥大井の豊かな自然を満喫できる。また、路線は深い山の中を縫うように走る連続で、私鉄では日本一の高さを誇る関の沢鉄橋は地上71mで、列車を停止させて車窓を楽しませてくれる。さらに、ダム湖の接岨湖も深い緑も美しく、井川駅方面へと向かう車内では右側の車窓がおすすめ。この井川線は、水力発電所を建設するための資材運搬用トロッコの森林鉄道がルーツだったことから車両のサイズは大井川本線の列車よ


りも小さくなって、トロッコ列車感覚で窓がない展望車両もある。アプト式区間は、1区間のみで「アプトいちしろ駅」から「長島ダム駅」まで。ここではアプト式電気機関車が連結される。急勾配に挑むようすは、乗っていて「頑張れ!」と声を発したくなるほど。ただし、2015年9月現在、土砂災害の影響により、接阻峡温泉駅から井川駅間は運休中となっており、終点は接阻峡温泉駅までとなっている。


見頃期間:通年

路線区間:千頭駅(静岡県)~井川駅(静岡県) 25.5キロ

駅数:14駅

HP:大井川鐵道

問い合わせ先:大井川鐵道井川線 0547-59-2137

乗車料金:大人1320円、小人=660円(千頭駅~井川駅/平成27年7月現在)

アクセス:千頭駅には東海道新幹線で静岡駅または掛川駅へ。静岡駅または掛川駅からJR東海道本線で金谷駅へ。JR金谷駅から大井川鐵道金谷駅に乗り換えて、千頭駅。