日本が誇る建築物が山間に建つ

日光の社寺(栃木県・日光市)

03  日光の寺社.jpg

日光といえば、まず日光東照宮が思い浮かぶ。じつはそれ以外にも、日光二荒山神社(にっこうふたらさんじんじゃ)、日光山輪王寺という由緒ある神社や寺がある。これらの3つを合わせて1999年に世界遺産に登録された。日光東照宮は1636(寛永13)年に、三代将軍家光によって祖父の家康を祀るために造営された。それは「死後1年が過ぎたら日光に小さな堂を建て……」という家康の遺言によるものだった。日光は江戸から見るとちょうど真北に当たる。家康はこの地から北極星を背に江戸幕府の安泰を見守ろうとした。家光は小さな堂どころか、当時の最高の技術をすべて集めて東照宮を造らせた。その結果、豪華絢爛、かつ緻密な芸術作品ともいえる建造物が完成。彫刻も当時の最高水準の技を持つ匠が彫った。有名な「見ざる、言わざる、聞かざる」の3匹の猿をはじめ、計508個の霊獣が彫られ、なかには想像上の動物もいる。

東照宮より古いのが日光二荒山神社である。日光連山全体を神域とする山岳信仰の中心として、奈良時代にできた神社。日光輪王寺は平安時代に天台宗の寺として創建され、戦国時代には衰退したが、江戸時代になると再び力を盛り返した。なお家光の霊も東照宮から300mほど離れた輪王寺大猷院(たいゆういん)に祀られている。死後も尊敬する家康のそばに仕えたいという家光の遺言で、ここに廟所が建てられたのである。そういった由緒もさることながら、東照宮の素晴らしさは日本が世界に誇る代表的な文化といっていい。

日光の社殿をクイックで歩いてみる

日光の社寺のYouTube映像


見頃期間:寺社そのものは季節に関わりなく見物できる。しかしその周辺を観光するならば、秋だと名物の日光の紅葉が素晴らしい。また、紅葉の時期には一部ではライトアップも行われる。

住所:栃木県日光市山内2301

HP:日光東照宮HPへ

TEL:0288-22-1525(日光市観光協会)

料金:日光東照宮拝観料1300円(宝物館1000円、五重塔300円が別途必要)。二荒山神社の境内は無料だが、中の施設見学は200~300円の別料金が必要。日光山輪王寺は三仏堂400円、宝物殿300円。

営業時間:11月~3月/8:00~16:00(受付15:30終了)、4月~10月/8:00~17:00(受付16:30終了)

アクセス:JR日光駅下車徒歩約33分、東武日光駅出口から徒歩約30分
各駅より東武バスで中禅寺温泉または湯元温泉行きで5分「神橋」下車、徒歩8分

車:東北自動車道宇都宮ICから日光宇都宮道路を経て、日光ICで下りる。
  日光ICから2km。

駐車場:500円