秋の風景「紅葉前線 

 

 春の桜前線は南から北へ進みますが、イロハカエデの紅葉前線は北から南へと1日平均27キロほど進むと言われ、約50日で日本列島を縦断、高い所では500メートル高くなるごとに約10日早まる。また、イチョウの黄葉前線は東北や中部の山間部では10月下旬から始まり、関東、東海、近畿では11月中旬から色づく。秋になり気温が低くなると落葉に先だって、葉が赤や黄色に染まることを紅葉(もみじ)といいい。また、この季節は桜を愛でることを花見というように紅葉を愛でることを紅葉狩りという。この風習は古くは奈良時代から貴族の間に広まり、庶民の間には江戸時代になってから広まった。江戸では当時、上野津権現、目黒不動尊、浅草の正灯寺などが紅葉の名所でもあった。また、紅葉も日本の山野には100 種類以上を数えますが、海外では日本のような多種多様な紅葉は見られないと言われている。また紅葉とよむ場合はカエデ、ナナカマド、ウルシ、ツどのもみじを言い、黄色くなるイチョウ、シラカバ、クリなどのもみじは黄葉と書く。