夏図鑑「打水」

GX053_72A.jpg打水をしている人の前を通ろうとすると、歩行者役が水をかけられる。あるいは、ひょいとよけたとしても、ひしゃくで頭をコツンとたたかれてしまったりする……ザ・ドリフターズの「8時だョ!全員集合」でおなじみだったシーンである。昭和の時代には、夏の朝や夕方に、打水をして涼を誘う光景がよくみられた。打水には、ホコリを抑えるとともに、撒かれた水が蒸発するときに気化熱により気温の上昇を抑えてくれる効果がある。まさに庶民の知恵といえる風物詩だ。じつは、ここ数年、有楽町の駅前で「打水」がイベントとなっていて、浴衣姿の女性アナウンサーが水を撒き、打水を呼びかけている。ヒートアイランド現象を抑え、エコライフを送るためにも、打水はおススメである。ただし、水は大切な資源であるから、風呂の残り湯などを「再利用」するのが、「ほんとうのエコ」ということになるだろう。